今まではがんというと、一度なってしまうと絶対に治らない不治の病というイメージがありましたが、最近のがん治療ではがんの種類や発見した時期によっては治るものがあります。
そうなってくると、がんに一度かかって治って、またがんにかかるというような場合も出てきますが、何回がんになっても保険金はもらえるのでしょうか?
◆がん保険の種類は多い
近年、保険業界を取り巻く状況は厳しいですが、がん保険と医療保険は保険会社にとって美味しい商品であり、各社商品開発に力を入れています。
診断されてがんと名前がつけば、すべて保険金が降りるわけではありません。がんにも悪性新生物と上皮内新生物があり、上皮内新生物は比較的治療しやすいので、保険金の支払いの対象に入れていない保険もあります。
がん保険は契約後90日以内にがんと診断されると保険金がもらえないですが、もらえる商品もあります。
◆2回目の給付がもらえる場合
支払い回数も制限がある商品と、無制限の商品があります。2回目以降に保険金の給付がある商品についても、以下のような条件があることが多いです。
1.すでに診断確定したがん(原発がん)が治療によっていったん消え、その後初めてがんが再発したとき
2.原発がんが他の臓器に転移したとき
3.原発がんとは関係なく、がんが新たに生じたとき
この3つのうちのどれかに該当したとき
しかし、あるガン専門医は「いくら病理検査をしても、転移する前に生じたがんか、原発がんと関係なく新たに生じたがんかは判断がつかない」と言っています。ということは、支払基準があいまいになってしまいます。あいまいになると判断するさじ加減は保険会社になってしまいます。支払う側に判断基準があるのは、ちょっと公平ではない気がします。
◆何度でも給付がある商品が良い
診断給付金が一度だけの商品にしてしまうと、一度支給されて終わりになってしまいます。
最近は、がんと言っても治るものもあるので、治った場合に次のために保険に入ろうと思ってもなかなか入れないため、せっかく入るのあれば何度でも給付が受けられる商品が良いです。
特に終身のがん保険ならば、保障が何十年にも渡って続くので、将来がんが治りやすい病気になり、何度も治療を受ける可能性を考えると、給付に制限が無いものが良いですね。
◆給付金請求で確認しておきたいこと
がん保険はがんにかかったら保険金を支払ってもらうのですが、がんはデリケートな話題であり、本人も知らない場合があります。また本人は知っていても家族や職場に知られたくないなどの要望があるでしょう。
そのために、給付金の請求について以下のことを確認しておくと良いです。
・本人以外の者が代理請求できるか
・代理請求できる場合の条件
・請求書類を郵送するとき、保険会社名が入っていない封筒で送ってくれるか
・送付先を自宅以外の住所に指定できるか
・給付金請求したい場合、約款上の事項規定である3年を超えても給付請求を受け付けてもらえるか
こういう細かいところに気配りができるかどうかで、会社の姿勢がわかりますね。