大きな企業に務めている方は、会社の保険の説明を聞いたことがあるかもしれません。家を買ったことがあり、住宅ローンを組んだことがある方は、団体信用生命保険という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
それらは、団体保険と呼ばれていて、民間の保険会社が一般的に広く加入者を募集している保険とは違います。
◆団体保険とは?
保険には個人が加入する保険のほかに、企業が団体が加入できる保険があります。団体で一括して加入するので一般の保険より割安になる加入者にとってはお得な保険です。
団体保険は、企業や官公庁などの職域団体、医師や弁護士などの同業者団体などの集団を単位として、団体の代表者と生命保険会社との間で締結されるひとつの保険契約で、多数の団体構成員の生活保障をおこなっています。
◆団体定期保険とは?
団体定期保険は多数の人の集団を対象として、原則として加入時の診査なくやすい保険料で一括して加入する定期保険です。また、会社が負担した保険料は全額を会社の損金として処理できる特徴があり、会社の福利厚生の1つとしても魅力があります。
◆団体保険は安い
団体保険は個人保険と異なり個々に医師の診査を行うこともなく、また、多くの人数を一括して1つの契約で締結できるため、運営経費が少なくてすむので、個人で入る民間保険に比べて保険料が安くなります。
◆余剰金が返ってくる
団体保険は、団体を1つの単位として、その団体の保険制度上の危険度が一定の標準以下であれば、団体としての加入申し込みを承諾します。団体保険では毎年の保険料の収入と保険金の支払い額とを原則として団体単位で計算して、余剰金があれば配当金として団体に支払います。
◆団体が保険料を負担する場合と個人が負担する場合
団体保険には保険料を会社が負担する場合と、従業員が任意で加入し従業員自身が保険料を負担する団体定期保険もあります。
個別に加入する場合も、一般的な保険と較べて安いですし、先ほどの余剰金が返ってくることもあるので、実質的な保険料としてはかなり安いです。
ただし、事故にあう人(亡くなったり)がその団体の中に多く、保険金の支払いが多くなれば配当金が無くなることもあります。加入する前に前年度、保険料の何割が返ってきたか確認しましょう。
◆まずは団体保険の確認
民間の保険を個人で加入する前に、まずは会社などの団体保険があるか調べてみましょう。団体保険を活用することが、保険料を安くする近道です。